1. アルバイト探し・バイト求人TOP >  
  2. コンテンツ一覧ページ >  
  3. 突撃!マイナビバイト調査隊 >  
  4. 特殊バイト潜入調査 FILE No.4 ライターアシスタントバイトの実態に迫る!

特殊バイト潜入調査 FILE No.4 ライターアシスタントの実態に迫る!

我々にMNB(マイナビバイト)編集部から「世の中にある気になるバイトの実態を調査せよ」という極秘指令が発令された。

社会にある数多の職業の中で一風変わった職種の現場に潜入し、アルバイトの仕事を調べて報告すべしという特命である。むろん我々に拒否権はない。

今回の調査ターゲットは「ライターアシスタント」。

雑誌やウェブなどのさまざまな記事を制作するライターを補佐する仕事である。

そこで今回は、東京都世田谷区のとある会社に勤めるアルバイトスタッフを調査しにやって来た。

名前:日下部貴士(くさかべ たかし)
生年月日:1993年9月21日(23歳)
職歴:ライターアシスタント歴約2年
給与:日給7500円(※働くエリアや経験、スキルによって変わる可能性あり)
備考:高校時代に恋愛小説を書いたという黒歴史を持つ。文章を書く道を志し、現在はライター修行に日々励んでいるようだ

先輩ライターを手伝いながら自分の仕事を進める

一通り調査をしたところで、休憩中のターゲットを発見。そこで我々はライターアシスタントの実態をさらに究明すべく突撃取材を試みた!

――突然すみません!MNB特命調査員です!現在ライターアシスタントのアルバイトについて調査中なのですが、少しお話を聞かせていただけないでしょうか!?
日下部「僕ですか?答えられる範囲なら…」
――ありがとうございます!では早速…ライターアシスタントとは主にどんな仕事をするんですか?

カメラマンを補助するレフ板係を任される日下部さん。ファッション撮影はまだ慣れないらしく、光の当たり具合の調節に四苦八苦しているようだ。

日下部「基本的には先輩ライターが抱えている業務のお手伝いをするのが仕事です。例えば取材先の候補をリサーチしたり、実際に電話やメールで取材依頼を出したり。あとはインタビューした音声データをパソコンでひたすら入力して文字に起こしたり、あまりにも先輩が忙しい場合は一人で取材に出かけたりもしますね。ファッション誌の撮影なんかだとモデルさんが綺麗に写るように光を当てるレフ板係を頼まれることもあります」
――なるほど。業務は多岐に渡るようですが…意外と地味な仕事が多いんですね。やはりアシスタントだと文章を書く機会はあまりないんですか?
日下部「それがそうでもないんですよ。アルバイトを始めてすぐはとにかく雑用が多かったんですが、半年ぐらい経った頃に『試しに書いてみるか!』と言われ、それ以降はちょこちょこ原稿を書かせてもらえるようになりました。とはいえまだアシスタントという立場なので、メインの仕事は先輩のサポートですね」
――先輩の仕事を手伝いながら自分の原稿も書くんですね。やはり仕事は精神的にも体力的にもハードですか?
日下部「うーん…。確かに締切が迫ってくるプレッシャーはありますが、そもそも文章を書くことが好きでこの世界に入ってきたので、特に辛いと思ったことはないですね。アシスタントの仕事もこの先ライターとしてやっていくために覚えなくてはいけないことなので、日々勉強させてもらっているような感覚です。それに、先輩を見ていて思うんですが、ライターは本当に自由な仕事なんですよ。締切までに原稿が上がれば、平日だろうが仕事を早めに切り上げてプライベートの時間にすることもできますし、働く場所だって自宅やカフェ、会社など自分で決められる。もちろん会社によって、人によって様々だとは思いますが、一般的なサラリーマンと比べるとライターの方がスケジュールの自由度は高いんじゃないでしょうか。ただ、想像の通り締切前になると徹夜して原稿を書かなければいけないこともありますが・・・(苦笑)」
――働く時間も含めて自分の裁量で決められることが多いということですね。では、この仕事ならではの喜びにはどんなものがありますか?
日下部「先輩の取材に同行して芸能人や有名人に会えたり、観光地を巡るような企画だと実際にその場所に行ってご当地グルメを食べたりもできます。それと、今までアンテナを張っていなかった幅広いジャンルの知識が身につくのはありがたいですね。ライターは言葉の引き出しとか知識量がそのまま原稿のクオリティーにつながったりもするので、いろいろなことを経験している、知っているというのは大きなアドバンテージになるんです」
――役得というわけですか!そもそもの話なんですが、日下部さんがライターを目指そうと思ったきっかけってなんですか?

某ブランドデザイナーの仕事場に伺い、取材を行なっている様子。緊張した面持ちがピリついた空気を感じさせる。日下部さん曰く、「取材は緊張するが、新しいことを知れるのは楽しい」とのこと。

日下部「先ほども言ったんですが、一番は書くことが好きだったってことが大きいですね。これ、あまり人に言ったことはないんですけど、実は僕、中学生から高校生にかけて、ひたすらケータイ小説ばかり読んでた時期があるんですよ。それも恋愛ものの(笑)。それでどうせなら自分も何か書いてみたいと思って、コッテコテの恋愛小説を書いたんです。今思い返すと完全に黒歴史なんですけど(笑)、そこで初めて文章を書くのって楽しいなと感じたんですよね。でも部活が忙しくなったのでそれ以降小説を書くことはなくなって…」
――ではゆくゆくは小説を書きたいと思っているのでしょうか?
日下部「いえ。小説はもういいです(笑)。もちろん小説を読むのは今でも好きですが、それよりも普段みなさんが見るような、割とカジュアルな記事が書きたいですね。僕は書くことも好きですが、それと同じくらい知らないことを知るのが好きなんです。ですから、いろんなジャンルの記事を書きたい。そして、誰でも気軽に読んでもらえて、かつ何か一つでも新しい知識を読者に与えられるような記事を作りたいです」

ライターアシスタントには経験が必須?

――日下部さんはライターアシスタントになる前に小説を書いていたとのことですが、やはりある程度文章を書いた経験がないとアルバイトは難しいんでしょうか?
日下部「そんなことはないと思いますよ!僕だって長い文章を書いたのはそれっきりで、あとは小論文とか大学のレポートぐらい。僕が働いている会社には他に3人ほどアシスタントがいますが、ほとんど未経験者ですよ。ですが、もちろん経験はあった方が有利です。文章力は書かないと伸びませんので、ある程度の経験を積んだ人と未経験者では文章のレベルが全く違います。ただ、最近はブログやSNSなど情報を発信できるツールがたくさんありますので、もし書く仕事に就きたいとぼんやりとでも思うのなら、どんどん文章を書いた方がいいんじゃないですかね。それにどんな仕事でも文章力はあって困るものではないと思うので、経験が無駄になることはないと思いますよ!」
――確かに企画書を書くにもキャッチコピーを考えるにも文章力は必要ですもんね。今の会社にはどういった経緯で入られたんですか?
日下部「もともと大学2年の頃からいくつかの出版社でアルバイトをしていたんですが、そこでは電話対応、データ作成、原稿の受け渡しといった業務しかやらせてもらえなかったんですよ。憧れていた業界だったので仕事は楽しかったんですが、働いているうちに昔小説を書いていた頃の楽しい記憶がふつふつと蘇ってきて、“文章書きたい”欲が抑えきれなくなったんです。そんなときに今の会社のアルバイト募集を見つけて…。速攻でエントリーしました(笑)。この業界は若手が足りていないので、探せば意外とアルバイト募集があるものなんですよ」
――それで今に至ると…。では日下部さんの今後の目標を教えてください!

会社に戻り、原稿執筆に取りかかった日下部さん。手元にあるのは構成案だろうか。今日中に原稿を1本仕上げなければならないらしく、目にも留まらぬ速さで文字を入力していく。

日下部「まずは仕事を一人でできるようになることですかね。今はまだ先輩のアドバイスを受けながら取材をしたり、原稿を書いたりしています。そこを先輩の手を借りずに全て自分の力で完結させられるようにしたいです。ゆくゆくは独立してフリーライターとして活躍したいと思っていますが、まだまだ先は長そうです」
――では最後に、仕事をする上での座右の銘や大切にしていることを教えていただけますか?
日下部「定番の質問ですね!そうですねぇ…。『為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり』ですかね(笑)。結局のところ、夢を叶えられる人って夢が叶うまであきらめずにやり続けた人だと思うんです。僕は結構いい加減な人間で、やりたいことしかやれない。自信を持って言えますが、やりたくない、興味のない仕事をずっと続けるのは僕には無理です。その代わり、好きなことを仕事にしているんだから弱音や言い訳は絶対しない。世の中にはいろいろな仕事があって、辛いけど頑張っている人はたくさんいると思います。その人に比べれば僕はしたい仕事ができているんだから、これで仕事を投げちゃったらかっこ悪いですよね」
――自分で決めた道は最後まで貫き通すということですね!お忙しいところありがとうございました!

好きなことを仕事にしている日下部さんは、たとえ雑用だろうと二つ返事で仕事をこなす。その姿からは、「何としてでもライターとして大成してやる」という強い決意が見て取れる。
アシスタント作業は一見すれば地味な仕事に思えるかもしれないが、取材スキルなどを現場で学べる貴重な機会であることは間違いない。 またライターという仕事についても、自分の裁量で仕事のペースを調整し、時間や場所にとらわれず自由に働くことが出来るといった新たな魅力を教えてもらうことが出来た。 自分の文章で世の中に対して発信していきたいと考えている人、まずはアシスタントからはじめてみてはいかがだろうか。