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突撃!留学生アルバイター Vol.3 PR会社編

THE INTERVIEWEE

名前:ジェレミー・ラウ
年齢:25歳
在日歴:三ヵ月
来日のきっかけ:彼女のために日本に来た
職歴:PR会社のアシスタント三ヵ月
最近のトピックス:東京のラーメンに詳しくなった!大好物は卵かけご飯!

愛する彼女のために来日!

日本に来るきっかけは何だったんですか?
「きっかけはいくつかあるんですけど、やはり一番の理由は彼女です。僕の彼女が日本にいるので、そのために日本に来ました」
えええ!彼女のために来た!??
「それが一番大きなきっかけですね。でも、実は日本で働いてみたいという考えも3年前からあったんです」
3年前に何があったんですか?
「3年前に初めて来日して東京の大学で1年間の交換留学をしました。そのときの寮生活がとても楽しかったので『いつか日本で働くことができたらいいなぁ』と。まさかに本当に叶うとは思ってもいませんでしたけど」
どんなところに惹かれて、日本に来たいと思ったんですか?
「住みやすい国だと思ったからです。僕は日本の他に、香港とカナダにも10年ほど住んでいました。香港は大都会なので遊ぶところがいっぱいあるけど、人が多すぎるし、物価も高い。反対にカナダは田舎が多くて環境はいいけど、あまりやることがない。僕にとって日本は、香港とカナダの中間のような存在なんです。もちろん東京や大阪のような大都会はあるけど、自然の多い場所もいっぱいありますよね。都会と自然のバランスがいい国だと、ずっと思っています」
なるほど。それで、いつ日本に来たんですか?
「今年の7月に香港での仕事をやめて、ワーホリで日本にやって来ました」

香港ではテレビ局のADを経験し…

ちなみに、香港ではどんな仕事をしていたんですか?
「テレビ局のADをやっていました」
え!大変そうな仕事ですね。
「確かに大変でしたが、とても楽しかったですよ!初めて担当したのが登山番組だったので、初出勤からいきなり山の中に3泊4日で泊まりました。普段あまり山登りをしていなかったので、当初は本当にキツかったですね。普通なら2、3時間で終わるようなルートでも、撮影があるから7時間以上もかかるんです。しかも撮影用の機材や道具を一日中に運んでいたので、撮影が終わったら毎回必ず筋肉痛になっていましたし、日焼けもひどいものでした。でもその番組のおかげで、普段行かないような場所にもいっぱい行けたし、山登りも好きになりました。そして登山番組のあとは、旅番組やバラエティー番組を担当させてもらいました。撮影はもちろん、その前の企画出しや準備が大変だったけど、楽しかった思い出もたくさんありますね!」
担当した番組の中で一番印象深かったのは?
「どれも印象深いんですが、一番はやはり香港の島々を行き尽くす企画ですね。香港の面積は東京より小さいけど、東京都と同じく300個以上の島があるんです。そのうち、179個もの島々に行きました!」
それだけ行っていると、中には大変な旅もあったのでは?
「天候によって、波が激しくなってしまうことが結構ありましたね。僕はあまり船酔いをするタイプではないんですが、それでもかなり辛かったことが何度かあります。もちろん旅の間は晴れの日ばかりではないし、服が全部濡れるほどの大雨も経験しました。でも辛いと思うこと以上に、島の旅は有意義なものでした。普段行けないところにもいっぱい行けましたし、テレビ局で仕事をして本当によかったと思っています」

生きた日本語はテレビで勉強!

今は日本でどんなバイトをしているんですか?
「今はPR会社でアシスタントとしてバイトをしています。でも実は、香港にいた頃は、PR会社が実際にどういった仕事をしているのかをよく知らなかったんです。でも働いてみたら、これが意外と楽しくて!」
具体的にはどのようなお仕事をしているんですか?
「今はアシスタントなので、主に社員の仕事を手伝っています。メインは、英語の文法チェックや英訳など、言語に関する仕事ですね。たまに日本語も使うので、日本語の勉強にもなっています。ただ外国人にとって、ビジネス日本語はなかなか難しいですね。まだまだ頑張らなきゃ!」
ジェレミーさんは元々、どこかで日本語を勉強していたんですか?
「カナダで通っていた高校と大学で勉強しました」
日本語を選んだ理由は?
「そもそもうちの高校は、英語以外の言語を勉強しないと卒業できない学校だったんです。『カナダといえばフランス語じゃないの?』と言う人もいるんですけど、僕は子供の頃から日本のアニメや特撮などに影響を受けていたので、日本語を選びました。そして大学に入ってからも日本語を副専攻にして、合わせて8年ぐらい勉強しました」
それで、日本語が喋れることになったと。
「いえ、実は日本に留学する前には、簡単な聞き取りができる程度のレベルだったんです。留学して、毎日のように日本語を使わないといけないという環境で、どんどん上達しましたね」
今でも日本語の勉強は続けているんですか?
「はい。ただ僕は教科書が嫌いなので、テレビから日本語を学んでいます。確かに教科書には正確な日本語の表現や文法などが載っていますが、日常的に使うような言葉は、なかなか身につけることができません。例えば、今の若者の中で流行っている「オニウマい」なんて言葉は、教科書や授業ではまず出てきませんよね。だからテレビなど日常生活に関わっているものから、日本語を習うようにしているんです。でも日本語能力試験という試験を受けなければならないので、教科書も一応読むようにはしていますね」
日本語能力試験とはどんなものなんでしょうか。
「日本人には、あまり知られていない試験ですよね。でも日本にいる外国人や日本語を勉強している人たちには、広く知られた試験なんです。外国人がもし日本で就職したいなら、絶対にとるべき資格ですね。と言うのも、日本のほとんどの会社や店は、日本語能力試験の1・2級を持っている外国人しか採用しないんです。3級の僕が履歴書を送っても、返信が来ないことがほとんですね」
外国の方にとっては、それだけ重要な試験なんですね。
「僕が3級の資格をとったのは4年前のことですが、最近はずっと忙しくて、それより高いレベルの試験を受ける時間がなかなかありません。もちろん、この4年間で僕の日本語能力はかなり伸びたけど、履歴書だけではそれを証明できませんからね。バイト探しの時に苦労していました」
では、今のバイトはどうやって見つけたんですか?
「今のバイトは、留学中に知り合った友人から紹介されました。その友人が今の会社でインターンシップとして働いていたときに、たまたま社長が外国人のバイトを雇いたいと言っていたそうなんです」
面接する時は緊張しましたか?
「ものすごく緊張しましたね。やはり日本語が母国語ではないので、敬語をうまくは使えなかったし、ミスをしてしまった点もありました。でも、無事にアシスタントとして採用されて嬉しかったですね」
それはよかったですね! 実際に働いてみて、このバイトはどうですか?
「今までこの業界で働いたことがなかったので、最初はやはりすごく心配でした。でも周りの人達が優しかったおかげで、今の環境にもすぐに慣れることができたんです。分からないことがあったら丁寧に教えてくれるので、とても助かっていますね。もちろん分からないことはまだまだいっぱいあるんですけど、毎日新しいことに挑戦するのが楽しみですね!」

そのバイトが、自分の将来のためにどう役立つのか

今はどんなことを目標にして仕事をしていますか?
「まだアルバイトなんですけど、この業界のことをもっと勉強して、実践して、一人前になりたいです!そしてここで学んだ知識を生かし、自分の道を開拓したいと思います」
前回留学で日本に来た時と今回ワーホリで来たのを比べて、何か違うことがありますか?
「いろいろと違いはありますが、最も大きく変わったのは住む環境ですね。留学中は、寮に戻れば絶対に誰かが「お帰り」と言ってくれたし、おしゃべりをできる相手もいました。ご飯も皆で集まって食べるから、寮の仲間は僕にとって家族のような存在でした。それと比べると、やはり今は一人で行動することが多くなっていますね。ただ彼女とは週2~3回ぐらい会っているので、特別寂しいと思うことはありません。歳もとったし、心境的にも変わったんだと思います。3年前は遊びのことばかり考えていたけど、今はもっと他の深い事を考えていますね」
外国人として、日本でバイトや仕事するのは難しいと思いますか?
「僕も最初は不安でした。日本に来る前の外国人のほとんどは『日本人は皆残業しているし、機械のように働いている』と思っています。先輩後輩の上下関係を重視しており、上司の命令には絶対に逆らえないというイメージがあるんです。しかし実際に今の会社で働いてみたら、そのイメージとは真逆でした。もちろん、まだ厳しい制度を実施している会社はたくさんあると思います。でも、外国人でも働きやすい日本の会社も、いっぱいあることがわかりました」
これから「日本でバイトをしよう!」と思っている外国の方にアドバイスをするとしたら?
「僕の経験上、日本語能力試験は絶対に受けるべきだと思います!1級か2級に合格していれば、仕事を探す時に絶対役に立ちます!そして僕は、バイトを探す上で重要なのは、金額だけではないと思っています。そのバイトが、自分の将来のためにどう役立つのか。そんなことを考えながら仕事を探すのがおすすめですね」
では最後に、将来の目標を教えて下さい。
「国籍、人種、言語に関わらず、色んな人を繋げる場所を作りたいです!具体的にはまだこれからですが、ホステルかレストランか、会社の可能性もあるかもしれません。学生寮の影響もあってか、自分が他の人のストーリーを聞くのが好きなんです。日本でそんな場所を作れたらいいなぁと思いますね」